2005-04-01 虚無の王(二) 虚無の玉座に臨み 唾棄すべき愚鈍なる生涯とぐろう市井にて 群がりは羽虫の如き、悪意を啜りて候 破水にもきらめきて、木偶を齧りて候 土くれの胃袋重き、おとがい垂れ凍えて候 虐待の者為らば我が身こそ糞袋の夢なり 然ればこそ負うて選民跋扈の外道にて 過ちをのみ瞠目すれば、肉襲いて候 静謐の耐え難きに耐え間に、性器弄び候 説法の唾飛沫きて、此の世を陵辱せし候 白痴の血脈為らば我が身こそ下等の夢なり 然らずば蔑みを存じる同胞の輩にて 伸ばしたる影潜めても、万人知りて候 密やかな声の大いなること、千里誇りて候 理にひそみに倣いて、百を数えせし候 為らば蝙蝠の卑しき我が身こそ豊饒の夢なり 13 Tunes Elevators/04