At−Radio30分版

polnareff2005-12-28

今までで一番良く聴いたアルバムを考えれば、やはりカンである。カンの「モンスタームーヴィー」と「ディレイ1968」の二枚だ。マルコム・ムーニーの声は狂おしい。ソウルが死滅したような彼の声は、まさしくロックである。それも畸形したロックである。「ファーザー・キャノット・エール」を初めて聴いた時の衝撃は忘れられない。こんな唱法でもいいのだ。喘ぎ声みたいになる所は今でも背筋が寒くなるぐらいである。「バタフライ」の”アイ・キャン・シー・バタフライ”の軋轢した叫びや「マリーマリー」や「シーフ」の咽び泣くような歌は、ダモ鈴木時代には無い熱の放射が存在する。ホルガー・シューカイに二十五年間、「モンスタームーヴィー」を聴き続けていると言ったら「信じられない」を連発された。ナンでも言ってみるもんだね。

AT-Radio

ヒア・ナッシング,シー・ナッシング,セイ・ナッシング/106

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